周囲の人は全員被害者だった、借金魔の男

お札を両手で持つ写真私の大学の後輩に、同級生から後輩、彼女や先輩に至るまで、知り合い全員にお金を借りまくっていた男がいました。初めのうちは、大学での食堂などでの些細な貸借りだったそうです。ジュースを買うのに細かいのがないので貸してくれというものから、財布を忘れてきちゃったから定食代出しておいて!という、500円くらいのものでした。

そのうちサークル活動での買い物を頼むと、領収書やお釣りをすぐに返してくれない、といった事が起こるようになりました。先輩方が催促すると慌てて返すのですが、どうやら後輩や同級生だと逆ギレしたりしてごまかそうとしていたそうです。

そのうち、生活費に困っていることを普通に表に出すようになり、同級生に借金をしだしたそうです。この借り方が悪どくて、優しそうで断るのが苦手な人からはトコトン引き出したそうです。電話で哀れっぽく「おとといから、白飯しか食べてなくて力でないんだよね…隣りのうちからいい匂いがして、なんか死にたくなるんだよ…」などと言ったそうです。彼の人柄は、一見『気持ちの良い、いい青年』なんです。オマケに母性本能をくすぐるタイプなので、あいつならしょうがないか、と少しずつお金を貸してしまうことになるわけです。私も本当に、いい後輩だと10年間信じてしまっていました。

彼が大学を卒業して社会人となってからも、借金は止まりませんでした。足らなければ優しそうな友達や後輩に借りまくる日々。とうとう、家賃を滞納して大家さんに出ていって欲しいと言われたそうですが、次に住むところもない。どうしたのかと心配していると、仲の良かった親友と同級生の二人に50万円くらい借りて、新しい所に引っ越したというのです。さすがにその後は、その2人もお金を渡さなくなり、「今まで私達が甘やかしたからこうなったツケを、私達が払ったと思ってこれきりね、と彼に言った」ということです。

一番の金ヅルに貸してもらえなくなり、今度は後輩に頼るようになります。1人の後輩の男子はいつもお世話になっているからと、一緒に仕事をする時は食事代などはその後輩に当然のように払うになり、詐欺まがいの事をしだすようになりました。彼は音楽教室の講師をしていたのですが、生徒さんの楽器の修理を、見習いで入っている後輩にタダでやらせ、生徒さんからは万単位のお金をもらったのです。

なぜ彼は、こんなにお金がないのか?人から借りたお金で、生徒さんなどにおごりまくったり、ギャンブルに興じていたそうです。消費者金融には一切手をつけず、彼を知っている人は、誰一人貸したことのない人はいません。戻ってこないお金は、学生時代から数えたら100万くらいになるひともいます。彼は今、昔の仲間には誰にも相手にされないので、みんなが知らないところで同じような詐欺をしているそうです。昔の爽やかな風貌は消え、卑しい顔をしているのを後輩が見かけ、なんとも言えない思いだったそうです。

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